国内外を問わず、グローバルな舞台で活躍するホイールのプロフェッショナル。最近、興味があるのは行政が主催する「おもちゃの病院」。モノづくりを通じて、地域の教育に貢献している年配者を見て、自らのライフワークに、と考えている。
プレス事業部 綾瀬製造所
商用車ホイール製造部 生産技術グループ
工学部 機械システム工学科 卒
1999年入社
自分が楽しめなければ、良いモノづくりはできない。そんな思いから、世の中に見えるモノづくりがしたいと考え、自動車のホイール製造に関わりたいと、トピー工業に入社しました。働いてみて感じるのは、仕事の自由度が高いこと。自分がやりたいことを積極的にアピールする情熱と明確な根拠があれば、
チャレンジさせてくれる会社だと思います。
私の仕事は、商用車ホイールのリム・組立工程における生産性の維持と品質の向上、ならびに新製品開発が主です。組立以前の工程と連携を強めることで、材料から完成品までの品質改善も進めています。モノづくりは現場が中心ですから、諸々の課題を把握するため、業務時間は可能な限り製造現場で過ごすようにしています。工場は24時間稼働なので、朝一番に現場へ向かい、夜勤の人の話を聞く。夕方も現場に入りびたり、日勤の人の話を聞く。会えないケースもあるため、情報共有ノートを活用し、どんな些細な変化も見逃さない工夫をしています。
製造現場では設備の停止や金型破損などの日々の事象や、新製品開発における課題に対して、迅速に最善策を選択しなくてはいけません。その場で解決できるケース、数週間単位の中期的観点で問題を見定めるケース、長期的な計画のもと抜本的な対策が求められるケース。これらを判断し、業務を遂行していくためには、「広い視野」と「知見」を持っておく必要があります。
こうした能力は経験から得られるものですが、個人の力には限界があります。心掛けているのは、人の話を聞くことで「疑似体験」を積み重ねること。トピー工業には多様な専門家がいますから、その力を結集して問題を解決していきます。事業部を超えてうまく連携し、成果を出せる。これは素材から製品まで一貫生産を行っているトピー工業ならではのやりがいかもしれません。
広い視野と
知見を持つ
私にとって大きな転機となったのは、アメリカ・ケンタッキー州への海外赴任でした。海外勤務を志望するようになったきっかけは、入社当初、頻繁に北米に出張して活躍している先輩を見て、漠然と「良いなぁ」と思っていたことと、社内の語学研修メンバーに選出されたことで英語に目覚めたことでした。もともと必要な技術や語学の勉強はしていたので、声が掛かったときに長期出張のチャンスをものにすることができましたし、それが海外赴任への道につながりました。チャンスをつかめるかは自分次第ですが、多くのチャンスとチャンスをつかむことができる環境がトピー工業にはあります。
仕事は場所だけでなく取り扱う製品が変わったものの、日々現場を回り、適切な解決策を講じていく業務は日本と同じでした。異文化であっても理論と現実の乖離をなくす基本は変わらない。
ただ、日本流改善でいくら効果・結果を出しても、現地に合ったやり方に変えていかないと何事も定着しないことに気付かされました。まさに
「Think globally, but act
locally」(考え方はグローバルに、行動はローカルに)。この考え方がより強くなりました。また、「技術屋は言葉で語らずとも、図面でわかる」と言われます。相手との関係性や地域によってはある意味、真実ですが、議論になると結局は言葉の勝負。自らの価値を発揮するには、己の技術に見合った英語力が絶対に必要だと感じました。
今後は、技術の深化はもちろん、経営目線での分析力をもって能率改善・コスト改善に努めたいと考えています。事務の専門家は問題提起ができる反面、製造現場に合わせた解決策が出せない面があります。エンジニアは解決策を示す仕事ですから、その両面を持ち合わせたリーダー・マネージャーになれれば、会社にとって大きなプラスになると思います。トピー工業をより魅力的な会社にして、次代のエンジニアたちに道を示す。それこそが、私たちの世代が担う使命だと考えています。